飛距離UPが可能な生徒&コーチは、運動学と運動力学の違いを理解している人です!
ゴルフコーチも数多く存在していますが、その中で確率高く生徒の飛距離アップを実現しているのは「運動学と運動力学の違いを理解し、レッスンで使いこなしている人」です。
この違いを理解しているかどうかで、飛距離アップ&スコアアップ率が大きく変わるのでぜひ最後まで見てってください。
運動学?運動力学?ってなんだ、、って方も多いと思うので解説していきます。
**運動学(Kinematics)**は、物体の運動を「位置・速度・加速度」といった量で記述する学問で、原因となる力を考えずに運動そのものを解析します。例えば「ボールがどのくらいの速さで落下するか」「関節がどの角度まで動くか」を扱うのが運動学です。
一方、**運動力学(Kinetics)**は、その運動を生じさせる「力・質量・エネルギー」などの要因に注目します。つまり「なぜその運動が起こるのか」「どのくらいの力が必要か」を解明する学問です。
両者は密接に関連しており、運動学が“運動の結果”を記述し、運動力学が“運動の原因”を説明するという関係にあります。
はい、この説明だけだと分かりづらいです。笑
なのでゴルフのフォロースイングを例にして解説していきます。
ゴルフのフォローにおける**運動学(Kinematics)**は、フォローの形です。
フォローで腕が真っ直ぐ伸びてる、クラブヘッドは体から遠い位置にある。
などフォローの時のクラブの位置、体の形が運動学です。
一方フォローにおける**運動力学(Kinetics)**は、フォローのタイミングでクラブヘッドには円運動による遠心力が発生している。
その遠心力に引っ張られて腕が伸びている。遠心力と釣り合うように頭を残そうとしている。
このような、ある時点での物体にかかっているエネルギーが運動力学です。
ここで問題が発生しやすいのは、
運動学、運動力学の違いによってフォロー時点での腕は、「腕を伸ばしている(運動学)」「腕が遠心力で引っ張られている(運動力学)」のように、フォローの腕の使い方に違いが発生する可能性があるのです。
例えばあるAコーチは、非常に形にこだわるコーチ、
「フォローで腕は必ず綺麗にまっすぐ伸ばしなさい!」と指導します。
そしてあるBコーチは、クラブの扱い方にこだわるコーチ
「スイング中クラブは引っ張り続けて!そうすればフォローではクラブの遠心力で腕は引っ張られて伸びるから!」
この指導を同じ生徒が受けるとどう解釈するでしょうか。
「腕は伸ばすものなのか?それともクラブに引っ張られるものなのか?なんか逆の動きを言われてる気がする、、」
と混乱することでしょう。
同じフォローの場面を切り取っても指導方法がバラバラでは、迷うのも当然です。
そこで大事なのが、運動学と運動力学の関連性を正しく理解することです。
先ほどこのような説明がありました。
「両者は密接に関連しており、運動学が“運動の結果”を記述し、運動力学が“運動の原因”を説明するという関係にあります。」
運動力学が原因で、運動学が結果です。
これはフォローで説明すると、効率よくスイングした結果
「クラブヘッドに遠心力が発生して腕が伸ばされている(運動力学)」
「結果フォローを写真で切り取ってみると、綺麗に腕が伸びている(運動学)」
遠心力が発生した(原因)ので、腕が伸びた(結果)という訳です。
では生徒やコーチはどのようにスイング作りに取り組むのがベストなのでしょうか。
みなさん今までのレッスンや、YouTubeや雑誌の情報を思い出してください。
多くは、「トップはこの形、インパクトはこの形、フォローはこの形」と結果の形を作ろう!と推奨されませんでしたか?
そして、練習場で止まって作ったら形はできるけど、実際にスイングした時の動画を見たら全然できてない、、なんて経験ありませんか?
巷に出回る多くの情報は、「運動学による結果の形」を推奨していることに気づくはずです。
そして結果の形を真似してもスイングしたらできない、という繰り返しが非常に多いです。
あ〜明日急に筋肉ムキムキになって、逆立ち30秒できないかなって思っても無理なんです。。
何事も急に結果だけ急に出すことは難しいです。
地道に、筋トレをしてプロテインを飲んで、逆立ちの練習を最初は壁に足つけておこなって、徐々にできるように体づくり、体の使い方の練習をしないといけません。
ゴルフであれば、フォローで腕が伸びた形になるように、それまでのテイクバック〜切り返しでクラブヘッドに遠心力が発生する理想的な「原因」を作ることが重要です。
すると結果として、フォローで綺麗に腕が伸ばされた、という状態に近づくことができるのです。
ゴルフのスイングは複雑なため、どんな練習をすれば良いのか迷う方は多いと思います。
そして実はコーチ側も、どんな練習方法をすれば一番効率よく上達させることができるのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
理想のレッスンとは「理想とする結果(運動学という形)を生み出すために、理想的な原因を作っていく作業(運動力学)」だと思います。
どっちかが大事という訳ではなく、2つの力学の違いを理解して使いこなせている人&コーチが効率よく上達していくのです。
クラブはこのタイミングでこんな力をかけるのが大事だよ、地面にはこのタイミングでこんな力をかけると良いよ、
そうすると結果として、形がこうなってスイング綺麗になったね!
そんな会話ができているコーチは上達させるのが上手いなと感じます。
フォローひとつでここまで、捉え方教え方が変わるゴルフって、本当に面白く難しいですよね。。
もしスイングを深く理解して効率よく飛距離アップしたいという方は、ぜひ相談ください^^
コーチ藤澤
